• 副院長

新型肺炎


新しくスタートしたこのブログで何を書こうか悩みます。

小児科クリニックのブログなので、こどもの病気や子育てについてが中心になるでしょうか。

クリニックで発行している「こどもの四季」にも病気の流行や季節を意識して色々と書いていますが、ブログの方がよりタイムリーな話題について書けるかな〜と考えてます。



ということで、やはり毎日のようにメディアで話題となっている「新型コロナウイルス感染症」について少しだけ。。。

(ウイルスの電子顕微鏡の画像は国立感染症研究所のホームページから引用しました)




私は小児科の医師として多くの感染症のお子さんの診療をしていますが、感染症の専門家ではありません。なので難しいことの解説は専門家の方にお任せします。検査についてや報道内容、学校の一斉休校など言いたいことはたくさんありますが、そこはグッとこらえて。。。


デマを含む様々な情報があふれていますが、「正しい情報を知って、正しく恐れる」とても大切ですが難しいです。私たち医師にもわからないことが多い「新型」コロナウイルスですから。


福岡県でも、このブログを書いている3月9日の時点で3人(2人は福岡市、1人は北九州市)の感染が報道されています。444人に検査をして3人とのこと。まだ3人です。これから増えていくと予測されますが、まだ蔓延しているような状況ではないですね。(最新の福岡県内の発生状況はこちら


最近は診察の際に「新型コロナウイルスの可能性はありますか?」とよく聞かれます。

長引く発熱、咳などの症状がある子はたくさんいます。

大事なお子さんのことなので、これだけ毎日話題になっていると心配ですよね。当然です。

おじいちゃん・おばあちゃんと同居されていたり、学校が休みなので預けないといけなかったりなど家庭の事情によっても不安の強さは変わります。


ただ私たち医療者でも「わかりません」とお答えるすしかないのです。


新型コロナウイルス感染症の症状は、病気の初期や軽症のお子さんではいわゆる「風邪」と同じです。報道では「4日以上の発熱」を強調していますが、こどもたちの風邪では発熱が4日以上続くことも少なくありません。症状からは診断できませんから、新型コロナウイルス感染症かどうかは検査をしないとわからないのです。検査は保険適応になりましたが、検査ができる施設は限られておりクリニックではできません。なので「わかりません」とお答えするしかありません。


しかし、先に述べたように福岡県ではまだ蔓延しているとは言えない状況ですので、全身の状態が悪く呼吸が苦しそうなお子さんでなければ、今のところ新型コロナウイルス感染症を心配する必要はほぼないでしょう。


また、これまでの報告では、こどもが重症になることは稀とされており、こどもの多くは両親などの家族から感染しているようです。これからの福岡県内の発生状況にもよりますが、現時点では集団保育などを自主的に控える必要もないと考えます。(もちろん保育園・幼稚園の方針次第です)

あえて気をつけるとすれば、ご高齢の方は念のため風邪症状のあるお子さんと会わないようにするくらいでしょうか。


ちなみに中国からの報告では、感染者44,672人のうち、10歳までのお子さんは416人、10代のお子さんは549人であり、合わせても全体の2.1%となっています。このうち亡くなられたお子さんは1人のみでした。


こちらの日本小児科学会のホームページには、新型コロナウイルス感染症のこどもに関するQ&Aが掲載されていますので参考にされてください。


どうしても新型コロナウイルス感染症が心配であれば、各地域の保健所に設置されている「帰国者・接触者相談センター」へ直接ご相談いただくこととなります。




最後に予防についてです。

マスクが手に入らず、多くの方が困っています。

医療機関のマスクも足りなくなってきており、とてもマズい状況です。


最近はテレビでも言われていますが、実はマスクの予防効果はかなり限定的です。

感染している方がマスクをすることは重要ですが、健康な方がマスクをしていても新型コロナウイルスの感染を防げるわけではありません。手洗いやうがいも、それだけで完全に予防できるわけではありません。


新型コロナウイルス感染症を完全には予防できないとはいえ、手洗い、うがい、マスクは感染症対策の基本であり大切です。

新型コロナウイルス感染症をきっかけに多くのお父さん・お母さんが手洗い・うがい・マスクを意識しているためか、今年の冬は風邪の子が少ないような印象さえあります。新型コロナウイルス感染症を予防するつもりが、いろんな風邪を予防することにもなっているんでしょう。


予防として確実なことは感染している人と会わないことです。

流行している地域への旅行をやめたり、狭い空間にたくさんの人が集まるイベントへの参加を控えることは、ある一定の効果があると考えられます。


一方で、流行していない地域でどこまで活動を制限すべきかは疑問が残ります。

こどもたちにとって外で元気に遊ぶことは、とっても大事です。公園で新型コロナウイルスに感染しないとは言い切れませんが、屋内に比べて屋外では感染のリスクはかなり下がると考えられます。

新型コロナウイルス感染症を怖がりすぎで、お子さんが不健康になってしまっては大変です。

新型コロナウイルス感染症は高齢者を中心に死亡例も多く、引き続き慎重な対応が必要な感染症ですが、できるだけ正しい情報を得て、冷静に判断し行動していきましょう。

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